自閉症って、男性脳と関係があるの?ーSimon Baron-Cohenー

相談のノウハウ
Phot:Kevin Gent at splash

こんにちは

管理者 とも@生き方カウンセラーです

保育士や学校、学童だけでなく、最近は、様々なところで「発達障害」や「自閉症」という障害について、話が出ることがあるようになってきたと感じております

そのような話題の場合、「自閉症って、男性脳と関係があるの?」ということがあがり、体の性別に関わる障害のように感じ、「モヤッ」となる方もいらっしゃると思います

 「心の理論」(他者の心を類推し、理解する能力)を用いる研究者Simon Baron-Cohenより「自閉症は男性脳の極端な形式だ」としました

しかし、Baron-Cohenの実験から明らかになったことは、大半の人々が「共感能力(女性脳に備わっていると考えていた能力)」と「システム化能力(男性脳に備わっていると考えていた能力)」という両方の能力の「バランスの取れた」脳を持つのに対して、男性の約17 %だけが「共感脳」を持ち、女性の約17 %だけが「システム化脳」を持つということを示してます

Baron-Cohenは、自閉症の人々の行動の特徴である「システムに対する共感の欠如と強迫的な関心の混同」や、自閉症の観察される割合が男性に異常に高いという事実から、Baron-Cohenは自閉症の人々は極度の「男性」脳を持っていると結論づけたようです

 現在「自閉症」は、DSM-Ⅴ※によると「神経発達障害群」の中の「ASD:自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」となりました

つまり、「ASD」は「神経発達の病的な異常」であり、いわゆる「発達障害」の1つと考えています

「ASD」は、子どもには最も過酷な障害の1つであり、Baron-Cohenの考えはその発生条件への一層深い理解をもたらし、自覚を高め、より効果的な治療法を考案する助けとなっています

 「男性脳」と「女性脳」というものは、日本でも、これに関する書籍が話題になりました

「確かに、そのようなところはあるかもしれない」というもので、読み物としては関心を持って読ませていただきました

しかし、最近の考えでは、「共感能力」と「システム化能力」の違いは「性差」よりも「個人差」の方が大きいと考えるのが一般的なようです

確かに、「ASD」が観察される事例は、男の子が多いですが、このことをもとに、「『男性脳』が・・・」というのは、避けた方がいいように感じています

最後まで、「これからの学校を作る相談室」をよんでいただき、ありがとうございました

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参照:三省堂「心理学大図鑑」(2013年)

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